溶連菌感染症とは |
溶連菌感染症はA群溶血性レンサ球菌が原因となる感染症で、正式にはA群β溶血性連鎖球菌感染症と言います。「連鎖球菌」と呼ばれるのは、顕微鏡で見ると連なった鎖のように見える丸い菌だからです。A群溶血性レンサ球菌は、組織壊死を起こしショック症状を来す「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の原因菌としても知られています。
幼児が溶連菌感染症に感染すると、38℃以上の急な発熱と咽の痛みが起こります。また、皮膚に赤い発疹が出たり、舌が赤くなってポツポツした状態の「いちご舌」になることもあります。重症化すると膿痂疹、蜂巣織炎、中耳炎、肺炎、化膿性関節炎、骨髄炎、髄膜炎など多彩な疾患を引き起こします。
溶連菌感染症は「冬」と「春から初夏にかけて」に流行のピークがあります。真夏は少なくなりますが感染しないというわけではありませんので、基本的に一年を通じた注意が必要です。
感染を防ぐには、うがいや手洗い、マスクの着用など、風邪の予防と同じような対策が有効です。もし感染してしまったら、処方された抗菌薬(ペニシリンなど)を服用し、24時間は自宅で静かに過ごしましょう。例え症状がおさまったとしても薬の服用を勝手にやめず、最後まできちんと飲み続けることが大切です。(治療が不十分な場合は、リウマチ熱、急性糸球体腎炎などの合併症を発症する恐れもあります。) |
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